M&Aの手法(株式分割)

M&Aの手法(株式分割)

株式分割とは字を読んでみると、なんとなく掴めると思いますが「株式」を「分割」することです。基本的には株式分割すると良い傾向になる場合が多いです。では、一体なんの為に「株式」を「分割」するのか?分割するとどういった事が起きるのか?をこちらでご説明させて頂きます。

株式分割概要

株式分割は、資金を変える事無く株式の数を増やす事です。例えば、現在株価が800,000円で、単元株数が『1』という銘柄を1:4で分割したいという場合は、一株辺りの株価を1/4の200,000円にして、株式の数を4倍にするという事になります。よって、その銘柄の株を3株保持している人は、株数が3から12に増え、トータルの資金は変わらない、という事になります。この株式分割の目的は、一株辺りの株価を下げ、多くの人に買ってもらいやすくするためです。例えば、一株500,000円を超えた株は、個人投資家にはかなり手を出しづらい株といえますよね。まず資金的にハードルがかなり高いですし、値動きもかなり大きくなってしまいます。個人投資家には厳しい株といえるでしょう。そこで、株式分割です。一株を100,000円で買えるようにすれば、かなり個人投資家も買いやすくなります。こうする事で、市場での流動性が確保され、活発な株取引が行われるようになるというわけです。

株式分割バブル

かつて、この株式分配というのは、投資家にとって一種のお祭りのようなものでした。株式分割バブルと呼ばれる現象のためです。これは、1997年のヤフーの上場から始まったもので、ヤフーが定期的に株式分割を行い、そのたびに株価が上昇していくという状態になった事から、株式分割=株価の上昇というのが決まりごとのようになり、株式分割を行う企業に対し投資家が群がり、企業もまた株価上昇のきっかけにと株式分割を行うケースが増えていました。この要因の一つに、株式分割を行うと、新株の市場への流通が長い期間を要するため、新規上場と似たような、仕立てが非常にしやすく、株価を上げやすい状況になるからといった面がありました。

主な分割バブル銘柄
  • ヤフー
  • ライブドア(分割当時の社名はエッジ、現ライブドアホールディングス)
  • 楽天
  • ソフトバンク
  • スカイマーク(分割当時の社名はスカイマークエアラインズ)
  • ドリームテクノロジーズ(現トライアイズ)
  • エヌ・ティ・ティ・ドコモ
  • 日本テレコムホールディングス(現ソフトバンクモバイル)
  • ニューディール(エッジを上回る1:1000の分割を行った)

会社経営のススメ

株式分割の権利

株式分割を得られる「権利」を得るためには権利付き最終日(権利取り最終日)までにその対象銘柄を購入しておかなければなりません。

株式分割の制度

2006年、株式分割の制度が改定され昔ほど、株価は暴騰することはありませんが、それでも株式分割は好材料として市場に受け取られているようです。株式分割しそうな銘柄を仕込んでおくことは、やはり楽しみがあります。以前は株式配当や無償交付、無償増資とも呼ばれていて、商法上も株式分割と株式配当、無償交付は個別に規定が存在していましたが、1991年の商法改正で株式分割に統一されました。これは、「株主の所有する株式が分割により増加すること」と「株主に対し持株数に応じて一定割合の株式を無償に交付すること」が新株を発行するという点においては法的には同一の事象であるからと説明されます。185条で新たに株式無償割当てという概念が登場しています。これは、種類株式が制度化されたのに伴い、異種の株式の交付を、従来の株式分割の概念でとらえることが困難になったためです。株式分割によって取得単価の縮小と全体株数の増加によって、市場流動性が高まり株式が取得しやすくなる等の効果があります。

現在の株式分割と企業

株式分割は有効な手段として、ヤフーやなどの大手企業は積極的に行っています。投資家にとっても、高すぎる株価の銘柄が減り、選択肢が広がるのですから、当然悪いことではないので、株式分割を歓迎する声は大きいです。

株式分割のメリット

企業の営業活動にとっても、投資家の資産価値にも何の変化も与えない株式分割ですが、次のようなメリットと特徴があります。

(1)1株あたりの値段が下がるおかげで買いやすくなり、売買する人が増える
投資家側からすれば、買いたいけど今までは株価が高すぎて買えなかった株が、1株あたりの株価が下がったおかげで買えるようになる。逆に企業側は株価を下げて株を小分けにすることで、より多くの投資家に株主になってもらえる。これはケーキで考えていただければ分かりやすいと思います。株式分割することで株価が買いやすい価格まで下がるので、今まで買いたいと思ってたけど買えなかった人たちが買おうと考えるようになる可能性が上がり、その株に対する需要が株式分割前より増えます。買い需要の増加は株価上昇の一因になりますので、そういう意味では株式分割は株価をさせる理由になります。またそれを見越して値上がり期待で株式分割上手く利用し利益を狙う人もいます。
(2)株式分割は、企業が成長している証しである場合が多い
企業側からすれば、株式分割で株価を下げることにより新たな投資家を呼び込むことができます。これを別の視点(何故新たな投資家を読み込む必要があるのか)から逆算して考えてみると、株価が高くなりすぎて、株を買ってくれる投資家が限られます。それじゃなぜ株価が高くなったかというと、この企業の将来の業績は有望であると多くの投資家が判断したおかげで、買う人が多くなり株価が上がった!そうです。将来有望ということで多くの人の買われたことによって株価が高くなった企業が株式分割しやすいんです。東証では、個人投資家の参加を促すために投資単位を50万円以内にするようにと企業に呼びかけています。ですので企業は投資単位が50万円以上になった場合は、例えば売買単位が1000株なら100株や500株単位に変更する、もしくは株式分割をして投資単位を下げるよう努力をしないといけません。株式分割は株価に対して影響は(良くも悪くも無い)中立なのですが、株式分割をする企業は株価が高いというか高くなった企業≒将来性が良いと思われて買われている企業の場合が多いというのは確かです。

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